「江津湖クリーン作戦」 回収された水草は、なんと約七トンにも

夏の陽光がまぶしく照りつける朝、熊本市のオアシス・江津湖の水面(みなも)が、人々の熱気でいつもとは違う輝きを放っていた。七月十一日の早朝、ここで繰り広げられたのは、今年で十三年目を迎える「江津湖クリーン作戦」である。テレビ熊本が「水の国くまもと応援プロジェクト」の一環として、二〇一三年から地道に、そして情熱的に続けてきたボランティア活動だ。

午前七時、まだ涼しさを残す水前寺江津湖公園に、県庁や市役所の職員、そして市民ら約二百五十人が集まった。その姿は、一様に「戦う構え」である。胴まで覆う長靴を履き、濡れてもいい服に身を包んだ面々は、ためらうことなく膝の辺りまで水に浸かっていく。手には鎌を握りしめ、水面を覆う厄介な水草に立ち向かった。一見、のどかに見える湖だが、その下では生態系を脅かす水草が繁茂している。それを力強く刈り取っていくボランティアたちの姿は、郷土の宝を守るという強い意思の表れにほかならない。

この日、わずか数時間の活動で回収された水草は、なんと約七トンにものぼったという。山のように積み上がった水草の量は、参加者たちの流した汗の結晶であり、同時に、この美しい環境を維持することの一筋縄ではいかない厳しさを物語っている。阿蘇の伏流水が湧き出る「水の都」の象徴も、人の手が加わらなければ、その美しさを保ち続けることはできないのだ。

環境を守ると口で言うのは容易いが、冷たい水に身を浸し、泥に足を取られながら鎌を振るうのは重労働である。それでも、世代を超えて人々が集い、同じ目的のために汗を流す。その営みこそが、熊本が誇る豊かな水文化を次の世代へと繋ぐ、最も確かな架け橋となるのだろう。清々しい汗を吸った江津湖の水面は、心なしかいつもより青く、どこまでも澄み切っているように見えた。

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